忍野村立忍野小学校
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平成30年度 絵手紙教室を実施しました
 
2018年11月14日 更新
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平成30年度 絵手紙教室を実施しました
 11月14日(水)国語、及び総合的な学習の時間として絵手紙を学びました。
 忍野村には、絵手紙の美術館「小池邦夫 絵手紙美術館」があることから、絵手紙を授業で取り上げました。一昨年度より大変お忙しい中を、小池邦夫先生自ら奥様と共に来て頂いております。
 今年も来校して下さり、ご指導を頂きました。

<小池先生の紹介>
絵手紙創始者、絵手紙作家
1941年 愛媛県松山市生まれ、東京学芸大学書道科に学ぶ。
1975年 東京で初の個展を開催。
1979年 肉筆の絵手紙6万枚を1冊ずつ綴じ込んだ季刊雑誌『銀花』が発行される。
1985年 日本絵手紙協会創設、会長(現在は名誉会長)に就任。
2004年 山梨県忍野村に『小池邦夫絵手紙美術館』開館。
2009年 上武大学客員教授に就任。
2009年 上武大学「手がき文化研究所」所長に就任。

講演著書多数。
小池邦夫先生の特別授業が始まりました。
まず小池先生は絵手紙を始めたきっかけから、お話して下さいました。
先生は小さい頃から不器用で絵や字も苦手で、しかも話すことも苦手な子供。でつまり、人に物事を表現することができない子供だったそうです。
ところが、当時の担任の先生から暑中見舞いとして贈られた一通のハガキが先生の人生を変えました。その最後には「君には隠れたものがあるのを、私は知っている。」と書かれていたそうです。直接言われた言葉は時間と共に消えていきますが、文字は残っていく。手紙の良さはそこにあると話して下さいました。
そして、人にものを伝えることが苦手だった先生は、やがて絵手紙という方法を自分で創り出します。そのとき、親友だった人に最初に絵手紙を送り、それを褒められたことで書き続けていきました。そうすることで自分の内面を耕すことができ、自分らしい味わいを出せるようになったとおっしゃいました。

 そして小池先生は絵手紙を書く上で大切なことを3つ教えてくださいました。
 ○ヘタでいいんです。ヘタがいいんです。(整わなくても自分が思ったことを一生懸命に気持ちを込めて書いてください。)
 ○大きく書こう。(ハガキからはみ出すくらい大きく書こう。もらった人はその方がうれしいはずです。)
 ○不便益(不便であるからこそ、良かった)ということが実感できるのが絵手紙です。(手で書くから滲んだり、上手くかけなかったりしますが、だからこそオリジナルの作品として意味があるのです。)
これらの事柄を、1200年前の木簡や地震のあとに北海道から寄せられた絵手紙の実物を交えて、お話しして下さいました。 
 
 具体的な書き方は奥様にバトンが渡されました。
まず基本となる筆の持ち方から教えてくださいました。
たっぷり墨をつけて半紙にむかいます。
まず、横線をひいてみましょうというので
やってみると、(先生の言う)のっぺりとした線になります。しかし、絵手紙ではゆっくり丁寧に書くことが大切と教えて頂きました。
そこで、墨の量に気をつけ、筆の先だけを使うように集中して練習をしていきます。
その後に書く上での大切なポイントを教えて頂きました。それは以下の通りです。

まず、
○実物を見ながらかく
○ゆっくり線をかく (気持ちが入る)
次には
○大きく絵をかく (はみだしてもいい)
 そのために、どこに注目して書けば良いのかも教えて頂きました。
さらに
○色はリズミカルに (素早く)
○ヘタでいい ヘタがいい (心に感じたことを飾らずに書く)

ここまでの、アドバイスをもとにして絵手紙に取り組みました。
大切なポイントは掲示して頂いた上で
持参したものを丁寧に描いていきます。
絵手紙館のスタッフの皆様にもご協力いただきました。
先生は巡回しながら具体的にアドバイスをしてくださいました。
墨で線を書いた後は色をつけていきます。
丁寧に、一生懸命に作品を仕上げていきます。
そして完成した作品がこちら
どの作品にも思いが込められていました。
 最後に小池先生からの作品についてのお話がありました。
 
 先生はまず、大きくかけている作品が多くあることを褒めてくださいました。そして子どもたちを「言われたことを素直にやろうとする」いい面を持っていると評してくださいました。
 その上で、色が鮮やかであることを褒めてくださいました。取り組んでいる様子を見て「楽しんでかけた」ように感じました。そういうみずみずしい気持ちがあるから、いい色で描けたんだと思うと話してくださいました。
 また、ある作品を取り上げ、絵と文章が二重唱を歌っているようだと感想を述べられました。
 さらに、文章にふれ「達筆ではないけれど気持ちが伝わるものが多い。今日の文章には、『いつもありがとう』というものが多いけど、何に対して『ありがとう』なのかを書くようにすれば、もっと思いは伝わる」と教えてくださいました。

 最後には奥様にもコメントを頂きました。コモンスペースに掲示されている言葉「人間やる気があれば変わる。変わることで進歩し人生をつくっていく」という言葉を取り上げ、全くその通りだとお話されました。その上で、楽しかったという感想が聞けてうれしかったです。絵手紙は送られた人に喜んでもらえる方法です。これからも周りを楽しませるよう頑張ってください、と述べられました。

 
 
小池先生、生徒と学校に大きな贈り物をありがとうございました。




 
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