項目は次の5つの視点から設けました。
(1)学校経営に関わっての設問 …… No. 1~No. 5
(2)教科指導に関わっての設問 …… No. 6~No.10
(3)生徒指導に関わっての設問 …… No.11~No.15
(4)特別活動に関わっての設問 …… No.16~No.20(No.19,20はコロナ禍のため12月実施せず)
※No.19,20は考察から抜いてあります。
<アンケート項目>
1 学校生活は楽しい。
2 目標を持って学校生活を送っている。
3 学校は情報の適切な管理と発信に努めている。
4 地域の環境や人材を教育活動に活かしている。
5 本校の施設・設備は安全性が確保されている。
6 授業は分かりやすい。
7 先生は意欲的に授業に取り組めるよう工夫をしている。
8 相手の話を聞き,自分なりの考えを発表できる。
9 先生は学習面で公平に評価している。
10 計画的に家庭学習をしている。
11 あいさつは良くできている。
12 先生は相談ごとにていねいに応じてくれている。
13 先生は不登校やいじめなどの問題を解消しようとしている。
14 人としての生き方を考えることで,豊かな心が育っている。
15 先生はあなたことを理解してくれている。
16 環境美化に取り組んでいる。
17 委員会や学園祭などの生徒会活動は充実している。
18 部活動を積極的におこなっている。(外部活動でもよい)
19 あなたの家庭は行事に協力したり授業参観に参加してくれたりする。
20 先生は家庭や地域との連携を考えて交通指導や防災教育をおこなってくれる。
(1)学校経営に関わっての設問について(No. 1 ~ No. 5)
どの項目も,プラス評価に高い数値が出ています。全体的なプラス評価は変わらないものの,項 目によって1(そう思う)→2(だいたいそう思う)→3(あまりそう思わない)に移行している ところが見らます。学年が上がるに従って少なくなる傾向にあります。中心となって学校を動かしていく事で充実感が得られていると考えられます。それぞれの学級での差があるのは学級編成上仕方のないところもありますが,個々の生徒にとってやりがいや目標を持たせるように,継続して学級づくりを仕組んでいく必要があります。来年度も,十分な教育活動を行っていく上で見通しが持てないところもありますが,日々の生徒たちの様子を観察,どうするか方針を決め,具体的に何をするか決めて実行に移していく中で確かな学力や豊かな心,健やかな体が育成できる学校経営(学年・学級経営)を目指せるよう,生徒全員が役割と充実感が得られる教育活動を実施していく必要があります。
(2)教科指導に関わっての設問について(No. 6 ~ No.10)
この項目には昨年度と同様に課題であると指摘できる項目が多くなっています。8「自分なりの考えが発表できる」と10「家庭学習」についてはマイナス評価が高くなってます。今年度は,校内研究で「小グループ」を活用した言語活動の中で自分なりの考えや意見をもって発表するという活動を多く取り入れる事に力を入れてきたが,コロナ禍の中で様子を見ながらとなり,十分な取り組みができたとはいえない。今後も様々な教科で,できるときには小グループでの言語活動を取り入れていく必要があります。ただ,良い傾向として,教師側の評価が前期よりも後期が伸びてきているところを見ると,その成果を肌で感じている事がうかがえます。
6「授業は分かりやすい」という設問についてだですが,「+」評価を全体で見ると 90 %近くポイントを得ているが,90%の内容的には「そう思う」という強い肯定と「だいたいそう思う」というややあやふやな肯定が半々となっているか,「だいたいそう思う」の方が多くを占めています。先生方の授業を観させていただいて,丁寧に個々の声を拾いながら,生徒に考えさせる時間もしっかりとっている分かりやすい授業なので,もっと肯定的な「そう思う」が増えてもいいはずだと思われます。アンケート結果を見ると,この辺りは10「計画的に家庭学習をしている」と相関関係にあると感じます。家庭学習が計画的にできなくなってくる(1→2→3に落ちていく)と授業も分かりにくい方に流れていく傾向にあります。家庭学習等で基礎基本の定着がなければ,どんどん授業は難しくなっていく事は明白の事実です。ただ私たちのできる事として,評価の仕方も変わり,1時間1時間を見取っていくとなると,1回ごとの授業が大切になってきます。私たちも教師側も授業の工夫や方法を今後も学び続けていく必要があります。
自主学習ノートの取り組みは,机に向かって学習の時間を生み出す手立てとして有効だと考えるので,家庭においても学校と共に生徒の成長を見守っていただきながら,理解と協力,生徒への励ましをお願いしていく事が必要です。
もう一つ気になることは,9「学習の公平な評価」である。昨年同様,後期のマイナス評価が生徒・保護者共に 10%前後(26人前後)という数値が出ています。学校では,公平・公正な評価を常に心掛け実施していますが,そうでないと感じている実態があることを重く受け止め,評価に対する根拠などを丁寧に説明を行うなど理解が深められるよう努力していく必要があります。
(3)生徒指導に関わっての設問について(No. 11 ~ No.15)
毎年度,教師側と生徒・保護者側とで評価にずれが見られるところだが,11「生徒のあいさつ」についてです。プラス評価の教師側の評価と生徒・保護者の評価の乖離が一昨年は約 25 %,昨年度約 20 %,今年度は18 %~23 %となり,課題として取り上げていくべき状況だと思います。教師側からは,「生徒自ら積極的に・・」という面を期待している部分もあります。形式的なあいさつは確かにできているとも言えなくはないので設問を「自ら積極的にあいさつはできている」に変更し,生徒会役員が公約に掲げるあいさつの活動や部活動,そして道徳の授業を重視し,本当の意味でのあいさつの向上に努力していく必要があると思います。継続して教師集団からも積極的にあいさつに取り組んでいくことや,来校者からの評価を生徒に還元することで自信を持たせていく事が大切です。
さらに,13「不登校・いじめ」,15「先生はあなたの事を理解してくれている」に関しては生徒・保護者の集計で 10 %前後のマイナス評価があります。今も実施している,いじめのアンケート調査の実施,聞き取り,ある程度納得のいく解決の方向性を示す事や学級内での課題を話し合う場としての班長会等を定期的に開催したり,二者懇談等の場を活用したりしながら生徒理解に努めていく必要があります。また,今までと同様に「生徒理解」についても生徒との対話の時間を授業は勿論のこと,日常での会話・生活記録帳(デイリーライフ)・自主学習ノートでの担任とのやりとり等により信頼関係をさらに構築していくことが求められます。
(4)特別活動に関わっての設問について(No. 16 ~ No.18:19・20)
概ね良好と分析できます。今年度もコロナウイルス感染拡大防止の観点から様々な行事に保護者や地域の方々の来校を控えてもらったため,No.19・20 は後期の評価項目から外しました。
生徒会活動については,本校の自治の力,明るい生徒同士の関係づくりの源になっています。これからも,コロナ禍において密集を避け,工夫しながら充実させていく努力が必要になります。また,防災教育や交通安全指導等にも力を入れていくことが求められる。様々な活動において,地域・保護者との連携を欠かすことはできないので,コロナ禍の中での関わりと現状への理解と協力を今後もお願いしていく事となります。
<PDFの表記>
1 保護者集計表(前期回答との比較)
2 生徒集計表(前期回答との比較)
3 教師集計表(前期回答との比較)
4 教師・生徒・保護者回答比較グラフ
5 プラス評価・マイナス評価の集計表(教師・生徒・保護者)
(プラス評価;1・2の合計 マイナス評価;3・4の合計)
6 保護者からの意見・学校評議委員会の意見